総務省の平成30年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は、
昭和63年~平成30年までの30年間にかけて「居住世帯のない住宅」のうち、
空き家が394万戸から846万戸となり、2倍以上増加しています。
総住宅数に占める空き家の割合(空き家率)も上昇を続けており、
過去最高の13.6%となりました。
出典:総務省 平成30年住宅・土地統計調査住宅数概数集計 結果の概要(https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/g_gaiyou.pdf)
空き家率の高い都道府県ランキングを見ると、人口減少の進む地方ばかりでなく、
都市部でも空き家対策を講じるべきということが分かります。
出典:総務省 平成30年住宅・土地統計調査住宅数概数集計 結果の概要(https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/g_gaiyou.pdf)
空き家放置の問題とリスク
家は人が住んで使っているほうが劣化が早いと思われることが多いのですが、
実際には空き家のほうが老朽化が早く、定期的にメンテナンスしないと短期間で痛みます。
通風が不十分だと結露やカビの原因に、通水を行わないと下水から悪臭が発生したり、
害虫が侵入してくることもあります。
家の状態が悪くなるだけであれば自己責任とも言えますが、
近隣住民にも甚大な被害を与える可能性があることをご留意ください。
割れ窓理論
1枚でも割れた窓ガラスを放置にしていると、次々と割られる窓ガラスが増え、
いずれ街全体が荒廃してしまうという、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリング博士が提唱した理論。
逆に、清掃や修理など小さな乱れに早く対応すれば、将来発生し得る犯罪を未然に防ぐ効果があるというものです。
実際、犯罪多発都市ニューヨーク市で、割れ窓の修理や落書きなど軽微な犯罪の取締りを強化した結果、
犯罪が大幅に減少したと言われています。
管理されていない空き家には不審者や不良のたまり場となったり、ホームレスが住み着いたり、
ごみの不法投棄や放火などの危険因子となるので注意が必要です。